エーゲ世界 2
エーゲ世界の貿易の相手になるのは、先進文明をもつエジプトとメソポタミア文明圏である西南アジアです。
そこで貿易とともに、先進文明から教えられ刺戟をうけます。
その進んだ種々の技術や知識が、エーゲ文明の培養土となり導きとなります。
・・・このことは重要です。
古代ギリシア文明も前7世紀にオリエントの刺戟をうけて飛躍するのと同じことです。
エーゲ美術はオリエントなしには成立しなかったのです。
オリエントとは「古代オリエント」、現在の中近東にあたり、最初の文明の発生、成長地域であって、エジプト文明(大体前300~前525年)、両河文明、そのあいだのレヴァント地域をふくむものをいいます。
さて以上のようなエーゲ的生活様式とオリエントとの接触によってエーゲ文明は興り、発達し変遷します。
ほぼ2000年間に近いこの文明の生成と変化の大要をここでのべておくのは、後の記述のために便宜でしょう。
新石器時代には小アジア、キクラデス諸島、クレタ、ギリシア本土の一部、キプロス島をふくむアナトリアπエーゲ文化圏が考えられます。
そして紀元前3000年あるいは2600年頃に青銅器時代が始まるとともに、エーゲ的生活様式の活用の程度とオリエントとの関係の疎密とから、小アジブのトロイア、キクラデス、クレタ、本土の文化がそれぞれの性格を明らかにしてきます。
初期にはトロイアとキクラデスが先頭をきっています。
しかしその活動範囲とその文明の弘布地域は狭いものでした。